神は、わたしたちを新たに生れさせて・・・・あなたがたのために天にたくわえてある、朽ちず汚れず、しぼむことのない資産を受け継ぐ者として下さったのである。 第一ペテロ1・3、4
このみことばは、わたしたちの希望がこの地上の財産とか、現世の資産におかれていないことを意味します。しかしわたしたちはやがてきたるべき、朽ちず汚れず、しぽむことのない資産を受け継ぐ希望をもって生きております。わたしたちはこの資産を永遠に持っています。ただ、今はまだ見ることができないだけです。このみことばは力強い貴重なことばであって、この意味を把握することのできるものはだれでも(自分の持っている)この世の資産とか快楽にそれほど関心を持たなくなります。もしこの真理をまことに信じるならば、どうしてなおもこの世の資産と快楽にすがりつづけることができるでしょうか。もしこの世のものをこれらの天の資産とくらべるならば、この世のものはつかの間しか続かず、そしてすべて滅びることがわかります。一方、これらのものは永遠に続いて滅びることがありません。さらに、この世のものはすべて不潔で、わたしたちを汚します。一方、この嗣業は全くきよく、それを所有する人は永遠に汚れません。それは朽ちず、しぼまず、枯れることがありません。この世のものは、たとえ鉄や石ほど堅くても、すべて滅び、永続することはありません。人は年をとるにつれて醜くなります。しかし永遠の資産は変わることなく、いつまでも新鮮でみずみずしいのです。この世には、時がたっても決して退屈することがないほどの大きい快楽はありません。わたしたちは、人がどんなものにもだんだんあきてくるのを見ております。しかしこの資産はちがった性質を持っています。しかもこれは信仰により、キリストにある神のあわれみによってすべてわたしたちのものになり、すべて惜しみなくわたしたちに与えられます。
ペテロ第一の手紙講解