するとイエスは彼らに言われた、「それなら、カイザルのものはカイザルに、神のものは神に返しなさい」 ルカ20・25
聖書は、この世や、君主や、皇帝でなく、聖霊が神のことばによってさばくのであり、そして、この世はさばかれ、刑罰をうけ、そのようなさばきに従わなければならないと言っております。しかし、この世がわたしたちを支配し、罪に定める問題について、自己をさばき人とし、神のことばよりも偉いものと考え、抵抗するならば、このようなさばきは罪に定められており、悪魔から出たものであると知らなければなりません。そのとき、わたしたちは反対して言わねばなりません、「わが君主、皇帝、この世よ、わたしはあなたがたの支配下にある生命と財産については、あなたがたの権威の下にあります。生命と財産については、あなたがたに従わなければなりませんし、また従いましよう。しかし、あなたがたがさばくこともできず、また、さばいてはならない問題、すなわち、わたしや他の被造物と同じように、みことばによってさばかれなければならない、神に属する問題にまでふれようとするならば、そのとき、わたしはあなたがたに従ってはならないし、従わないでしょう。むしろその反対に行動し、神に従い、みことばのうちにとどまりつづけるでしょう」
愛する兄弟たちよ。わたしたちは王や、君主や、大衆の名によって洗礼を受けるのではなく、キリストと神ご自身のみ名によって洗礼を受けるのです。またわたしたちは、王や、君主や、大衆と呼ばれるのではなく、キリスト者と呼ばれるのです。もし人が天にゆく道をどう示したらよいか知らなければ、魂を導くという大それたこころみをなすことはできません。それができるのは人でなく、神だけです。それゆえ、魂の救いに関する事がらについては、神のことばによる以外はなにも教えてはならないし、また、受けいれてはなりません。
ヨハネ福音書16章の講解