「父がわたしを愛されたように、わたしもあなたがたを愛したのである。わたしの愛のうちにいなさい」 ヨハネ15・9
キリスト者の間から愛を閉めだし、そこに憎しみとしっとをきたらせるために、ひたすら努力することほど悪魔が喜び、望むものはありません。愛によってキリストの国が建設され、維持されることを悪魔はよく知っているからです。
こうしたわけでこそ、キリストはわたしたちに熱心にすすめ、わたしたちがなによりもまず愛を保つようにと言われ、そして、父とご自分をそれに対する最高で完全な手本としてあげられたのです。(イエスのおっしゃっている意味はこうです)、わたしの父はわたしをかぎりなく愛して、わたしのうちに父のあらゆる力と権威をおいてくださった。今、父はわたしを苦しみに入れようとされているが、しかし、わたしがなし、苦しむすべてのことを、あたかもご自分に対してなされたかのようにご自分にとられるのである。そして、わたしを死から生命へとよみがえらせ、わたしを万物の主とし、わたしのうちに神のみいつのほまれを帰せてくださるのである。(イエスはさらにおっしゃいます)、そのように、わたしも<あなたがたを>愛するのである。わたしはあなたがたを罪と死のうちにのこしておかず、かえって、わたしのからだとわたしの生命をあなたがたに与え、あなたがたを罪と死から救い出し、そして、あなたがたに、わたしの純潔と、きよさと、死と、よみがえりと、わたしの権威のうちにあるすべてを与えるのである。それゆえ、互いに、わたしの愛のうちにとどまりなさい。たとえ、あなたがたがわたしのためにはげしく悩まされ、きぴしい試錬を受けてわたしから離れさろうとすることがあっても、しっかりと耐え忍びなさい。あなたがたの感じる苦しみや、痛みよりも、わたしの愛をより強く、より大きく、より強力にしなさい。
それゆえ、わたしたちはこのキリストの模範に従い、それぞれの能力に応じて、互いにこの命令を実行することを学ばなければなりません。
ヨハネ福音書15章の講解