最後に言う。主にあって、その偉大な力によって、強くなりなさい。 エペソ6・10
パウロは、戦争体制を組んだ兵士の前で訓示する、正しい神をおそれる将軍のように行動します。将軍は兵士たちがしっかりと立ち、大胆に確信をもって戦うようにすすめます。それゆえ、これはキリスト者のいくさの説教と呼ばれるにふさわしいものです。パウロはここでキリストにあって洗礼を受け、主にしっかりとすがろうとする人は、いつも武具を身につけた戦士でなければならないことを示しています。多くのキリスト者のただひとりも、安閑と存在しているのではありません。だれひとりとして平穏で安全な人はありません。彼らはいつも戦場で自己の立場を守り、また、攻撃しているのです。
それゆえ、パウロはここで兵士たちを召集し、警告しております。「あなたがたはわたしの部隊に属し、わたしの軍旗のもとにある。あなたがたは敵に対して常に警戒し、敵の軍勢に対していつでも防御できる姿勢になければならないことを知りなさい。敵は決してあなたがたから離れていないからである」。そのような姿勢にあるかぎり、あなたがたはおそれる必要はありません。わたしたちは、ご自身天使と十分の力を持っておられる主に属しております。主は万軍の主と呼ばれ、龍に勝つまことの勝利者と呼ばれます。主はわたしたちのそばで戦われ、また、わたしたちに代わって戦ってくださいますから、悪魔とそのすべての軍勢も倒れ、投げ捨てられます。主のことばは永遠にとどまるからです。それは誘惑され、教会は敵と戦って平和はないかもしれません。またみことばを心から抜き取られるままにする幾人かは倒れることもありましょう。しかし、みことばは永遠にとどまりつづけます。
1544年の説教から