目の見えない人は見え、足の不自由な人は歩き、重い皮膚病を患っている人は清くなり、耳の聞こえない人は聞え、死者は生き返り、貧しい人々は福音を告げ知られている マタイ11・5
わたしたちは、たゆまず、キリストのみことばとみ国について思い、そのおとずれをあまねくひぴかせなければなりません。キリストは、貧しくみじめな人々を、心もからだも助けようと望まれ、キリストなしには全世界のあらゆる力と方法をもってしても、助けることはできない王であり、またそのようなみ国を持っておられるということです。キリストのように、重い皮膚病の人をきよめ、目の見えない人を見えるようにさせられた、熟練した医者は、これまでにありませんでした。それと同じく、貧しい人々に、このような福音を伝えることのできた説教者もありませんでした。キリストは、悲しみやつれ、おののく魂に、ご自分をさし示し、彼らを救い、彼らを慰め、以前には悲しみと絶望のうちに沈んでいたおののく魂を、喜びでみたすことのできるかただからです。
キリストがわたしたちの罪のために支払いをされ、その苦しみにより、わたしたちを永遠の死からあがないだしてくださったこと、これこそ最大の喜ばしいニュースです。貧しい人々に福音をのべ伝えるのは、キリストのみ国、キリストの宣教であり、それがキリストの目的です。偉人や聖人に、主はくることができません。なぜなら、彼らは罪人として数えられることを望まず、それゆえ、主の福音を必要としないからです。
注:原著の聖書箇所は口語訳聖書ですが、不快語を多く含むため、新共同訳聖書の同一箇所よりの引用に改めました。
降臨節第3主日の説教