「死は勝利にのまれてしまった。死よ、おまえの勝利は、どこにあるのか。死よ、おまえのとげは、どこにあるのか」 第一コリント15・55
この歌を、今、わたしたちは、キリストの人格と、キリストとともにすでに死からよみがえらされている人の人格とについて歌います。彼らはすでに死を通り、死にうち勝っているからです。しかし、わたしたちもやがてよみがえるとき、この歌をわたしたちに関係させて歌います。その時、わたしたちも死を笑い、死をあざけって言います、
「死よ、おまえは今どこにいるのか。ここには生命があるのみだ。わたしはおまえの主人であり、君主である。以前にはわたしはおまえをおそれたが、今は、おまえはもはやわたしを傷つけることができない。以前にはおまえは、わたしを墓の中のうじ虫の中におき、わたしをおそろしくみにくい姿にしたが、今は、わたしは死からよみがえり、太陽よりも明るく輝いている。死よ、おまえはわたしをどのようにしたいのか。以前にはおまえはわたしをおそれさせた。今は、おまえに髪の毛一本もふれさせない」
1545年の説教から