われらに賜わるそのいつくしみは大きいからである。主のまことはとこしえに絶えることがない。主をほめたたえよ。 詩篇117・2
あらゆる怒りと、罪と、悪魔よりも偉大な恵みの国が、わたしたちのうちに、そして、わたしたちをこえて存在します。
あなたはこの御国を子供のような想像、力を働かせて描かなければなりません。それは、福音によって、神が主を信じるわたしたちの上に、恵みの天と呼ばれる偉大な新しい天をつくってくださったのであり、それはあなたが目で見ることのできる天よりもはるかに大きく、はるかに美しく、更にそれに加えて、たしかな、不滅の、永遠のものなのです。
この天の下で住むものはだれでも罪を犯すことはできませんし、罪のうちにとどまることはできません。それは永遠に続く恵みの天だからです。そしてもし、人がつまずくか、罪を犯すならば、彼がとどまることを望まない以外には、この天から落ちるどころか、不信仰者と同じく、悪魔とともによみまで行ってしまうでしょう。そして、罪が姿を現わし、死が歯をむきだし、悪魔があなたがたをおぴやかしても、それ以上に生命が死を支配し、それ以上に神があらゆる悪魔を支配されますので、この御国では罪と死と悪魔は、すみきった空の黒雲にほかならず、一時はかくしても永遠におおいかくしていることはできません。反対に、この御国の下にとどまり、この御国が上にあって支配権をもつことをゆるさねばなりません。最後にはすべての雲は吹きはらわれます。
これらすべてはわざによってではなく、信仰によってのみ行なわれます。
詩篇117篇の講解