「心をつくし、・・・主なるあなたの神を愛せよ。また、自分を愛するように、あなたの隣人を愛せよ」 ルカ10・27
ここに善きわざが、ひとまとめにして語られています。わたしたちの天の父がわたしたちになしてくださり、今日もなし続けておられるのと同じように、わたしたちもお互いの間でなさねばなりません。わたしたちにとって、神を喜ばせるためのわざはなにも必要としませんが、隣人のためにそれが必要であるということは、再々言われてきたことです。わたしたちのわざによって神を更に強く、更に富ませることはできませんが、隣人を強く富ませることはできます。隣人はわたしたちのわざを必要としますから、それは隣人に向けるべきであって、神に向けるべきでありません。あなたがたはすでにこのことについて、しばしば聞いてきましたが、なおもそれはあなたがたの耳に響いているのです。願わくは善きわざがあなたがたの手を通り、わざとなってあらわれてくるように。
信仰は神にのみ帰せられます。信仰は神のみがなすことのできるみわざを受けとります。そして神のこれらのみわざは、信仰によってのみ受けいれられます。その時、わたしたちは隣人のために忙しくなり、わたしたちのわざは、隣人に役立つようにと向けられます。
わたしの信仰は内面と上方にむけて神のもとへとたずさえてゆくべきものです。一方、わたしのわざは外側と下方にむけて、隣人のためになされてゆくべきです。
三位一体後第4主日の説教