わたしたちを新たに生れさせて、あなたがたのために天にたくわえてある、朽ちず汚れず、しぼむことのない資産を受け継ぐ者として下さったのである。 第1ペテロ1・3、4
地上にある間、わたしたちは希望のうちに生きなければなりません。(信仰は新しい生まれかわりと、神の子としての身分と資産を、たしかにもたらすものですから)、わたしたちは信仰によって神のあらゆる富を持っていることを知っていますが、しかしまだそれを見ておりません。それゆえ、しばらくの間、希望としてとどまり、かくされていますので、わたしたちの肉眼で見ることはできません。これをペテロは生ける望みと呼んでおります。
信仰によって得た貴重な資産を、希望のうちに待ち望むとペテロは言っております。みことばから信仰が生じ、信仰から新生が生じ、新生から希望のうちにはいり、それによって天の恵みを確信し、確信をもって待ち望むというのが順序です。
もしあなたがたが天の資産と救いを待ち望むキリスト者であるならば、ただこの希望にのみすがり、地上にあるあらゆるものを侮辱しなければなりません。そして地上のあらゆる理性と、知恵と、きよさは無であると告白しなければなりません。世はこのような態度に耐えることができません。それゆえ、あなたがたは罪に定められ、迫害される覚悟が必要です。それゆえ、ペテロは信仰と、希望と、聖なる十字架はひとつと考えました。それらは互いにつづいて起こるものだからです。
ペテロ第1の手紙講解