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ルターによる日々のみことば

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2024/2/29 (木) のみことば

自由意志と神の救い

信仰がなくては、神に喜ばれることはできない。 ヘブル11・6

 たとえそれが可能であるとしても、わたしは、救いを獲得するためにわたしの手中になにか残されるとか、自由意志を与えられることを望みません。その理由は、単に、わたしが悪魔の悪だくみや猛攻撃にどのように対処したらよいかを知らないというだけでなく、たとえ、危険も、誘惑も、悪魔もないとしても、わたしの働きは、空を打つ人のように、不確実なものだからです。もし、最後の日まで生きて働くとしても、神が満足してくださるような働きをするためにはどれだけなすべきか、わたしの良心は決して確信することはできないからです。自分のわざによって救われようと努力した人々の体験が語り、また、わたし自身も多くのにがにがしい体験を通して知ってきたように、地上のわざはどんなわざであれ、神が喜んでおられるかどうか、あるいはもっと何か望んでおられるのではないかと、いつも良心に少しの疑いを残すからです。しかし、神は、わたしの救いを、わたしの自由意志から切り離し、ご自分のみ旨のうちにおかれ、わたしの生涯とか働きによるのでなく、神の恵みとあわれみによって支えてくださると約束されましたから、わたしは主が真実なかたであり、わたしをいつわられることはないと確信しています。更に、主は限りなく力強いかたですから、どんな悪魔も敵も、主に抵抗し、主からわたしを引き離すことはできません。このようにして、わたしたちは、自分のわざによるのではなく、約束してくださった主の恵みのあわれみといつくしみによって、神によろこばれる者とされていることを確信します。そしてもし、つまずいたり、なすべき働きが足らなくても、主は、父の愛によって、わたしたちを許し、さらに良い者としてくださいます。これこそ、主なる神のうちにあるあらゆるキリスト者の栄光です。

奴隷的意志


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