「羊飼ではなく、羊が自分のものでもない雇人は、おおかみが来るのを見ると、羊をすてて逃げ去る。そして、おおかみは羊を奪い、また追い散らす」 ヨハネ10・12
悲しいことには、羊飼いと呼ばれ、魂を支配し、養い、導く仕事を自分に引き受けようとするあまりにも多くの人がいる。しかし、わたしだけがよい羊飼いと呼ばれる唯一のものである。他のすべての羊飼いは残酷であわれみがない。彼らは弱い羊たちを狼のあごにかけるにまかせるからである。しかし、あなたがたは、やさしく、真実で、きよく、親切で、恵み深く、慰める羊飼いとして、わたしを知ることを学ぶべきである。この羊飼いに向かってあなたがたの心は喜び、信頼にあふれる。わたしによってあなたがたはあらゆる重荷と、おそれと、悲しみと、危険からあがなわれているからである。あなたがたが失われることには耐えられないし、また許さないであろう。このことをわたしは羊たちのために命を捨てることにより証明する。
それゆえ、元気をだしてわたしにすがり、他の人に良心を支配されてはならない。ただあなたがたにこのような慰めのことばを語るわたしに聞くがよい。わたしはモーセや他の人たちのようにあなたがたに強制し、あなたがたを悩ませ、重荷を負わせることは決して好まず、むしろ、いつくしみをもってあなたがたを導き、指導し、守り、助けることを望んでいることを示している。
ヨハネ福音書10・12−16の講解