「ただで受けたのだから、ただで与えるがよい」 マタイ10・8
もし聖徒が天国をえるために、善きわざをするならば、決して成功しません。むしろ彼らは悪人の中に数えられるでしょう。彼らは邪悪な目をもって自分の善を考えているからです。しかもその善は最高の霊的な善であり、神と関係するものなのです。
神の子の聖徒らは、ひたすらなる善意から善いわざをします。神のほまれとみこころ以外は、なんのむくいも求めません。いつも善をなすのに熱心であって、それらが天国やよみと無関係であっても、なそうとします。これはキリストのみことばによって、完全に証拠だてられています、「わたしの父により祝福された者たちよ。来て、世のはじめからあなたがたのために用意されているみ国を継ぎなさい」。さて、生まれる前から用意されていたみ国を、彼らの行為の報酬として受けとることができるでしょうか。み国は今用意されつつあるのではありません。それはすでに用意されているのです。しかし、神の子らがみ国のために今用意されつつあるのです。彼らはみ国の用意をしません。すなわち、み国が神の子らを得るのであって、子らがみ国を得るのではありません。
奴隷的意志
