愛する者たちよ。すべての霊を信じることはしないで、それらの霊が神から出たものであるかどうか、ためしなさい。多くのにせ預言者が世に出てきているからである。 第一ヨハネ4・1
聖霊は、真理のみ霊と呼ばれます。聖霊は、あらゆる虚偽と偽りの霊に反対するからです。この世には、いろいろな霊が満ちています。ことわざにも、神が教会を建てられると、悪魔はその横に礼拝堂を建てる、と言われているとおりです。すなわち、まじりけのない神のことばがのべ伝えられるところに、悪魔は分派と、騒ぎと、多くの偽りの霊を連れてきます。しかも彼らはキリストとその教会の名と栄光を自分たちのものにするのです。しかし、彼らの腹の底には偽りがあるばかりで、真理も、確かさもありません。
キリストは、「しかし、わたしはあなたがたにみ霊をおくる。み霊はあなたがたを真理に対して確実でまちがいのないものとする。それゆえ、あなたがたはもはや、あなたがたの永遠のさいわいについて疑うことなく、確信することができ、あらゆる他の教えを判断することができるようになる」とおっしゃいます。こうしてキリストはあなたがたを兵士とし、勝利者とするだけでなく、あなたがたに緋の衣を着せ、医師とし、教師としてくださり、教会の中でどの教えが正しいか、偽りかを確実に判別することができるようにしてくださいます。悪魔も、あなたがたの教えを偽りとし、あなたがたを迷いに導くほどにはかしこくなく、また、裏切り者もそこまで機敏ではありません。
こうして、キリスト教会は、はじめから、存在し、また、将来にもやってくるであろう数えきれない偽りの霊の活動する中にも、今日までその立場をかたくまもってきました。教会は、その洗礼、聖餐、福音、キリスト、十戒、まことの純粋な祈りによってかたく立ち続け、こうして教会に反対するあらゆる偽りの教えをさばき、その立場をきよくたもちます。たとえ、悪魔が光の天使となり、その美しい輝く姿を神に似せて現わしても、見破ることができるのです。
ヨハネ福音書14−15章の講解
