イエスは答えて言われた、「『人はパンだけで生きるものではなく、神の口から出る一つ一つの言で生きるものである』と書いてある」 マタイ4・4
魂は、神のことば以外の何物によっても生きることができないことを、わたしたちは確信し、信頼しなければなりません。神のことばがなくては、何物も魂を助けることはできません。しかし、みことばがある時、魂は他の何物をも必要としません。みことばの中に、食物と、喜びと、平和と、光と、熟練と、正義と、真理と、知恵と、あらゆる良いものがあふれるばかり満ちているからです。
では、このようなすばらしい恵みを与えるみことばとは、いったい何であり、また、わたしはどのように用いればよいのでしょうか。それは福音の中に含まれているキリストの宣教以外の何物でもありません。宣教の目的は、あなたが神の声を聞き、あなたの全生活と全活動が神の前には無価値であり、あなたとあなたのうちにあるものが永遠に滅びるという事実を告げられるのを開くことです。もしあなたがどれほど罪人であるかということをたしかに信じるならば、全く自分に絶望し、預言者ホセアのことばが真理であると告白しないわけにはゆきません、「イスラエルよ、わたしはあなたを滅ぼす。だれがあなたを助けることができよう」（ホセア13・9）。しかし、あなたがあなた自身から、あなた自身の外ヘ−すなわち、滅びの外へ−救われるために、神はその愛するひとり子イエス・キリストをあなたの所へおくってくださり、生ける慰めのみことばを通じて、あなた自身を喜んで主にゆだねるようにお命じになります。このような信仰により、あなたのすべての罪は許されます。あなたは正しく、真実となり、すべてのものから自由になります。
ですから、このキリストのみことばを魂のうちにやきつけ、この信仰をたえず実践し、力づけることが、すべてのキリスト者の唯一のわざであり、訓練でなければなりません。それは、これ以外にキリスト者をつくる方法はないからです。
キリスト者の自由について
