「あなたのもろもろのみわざは恐るべきかな」 詩篇66・3
家庭の主婦が次のことをまじめに考えるならば、きっと非常な驚きにうたれるにちがいありません。きょう、十五の卵をめんどりか、あひるの下におきます。四、五週間たつと、かごいっぱいにあふれるひよこになります。それから、食べ、飲み、成長して、普通の親どりになります。いったい彼らはどこから来るのでしょう。時が来れば卵は開かれ、中に、ひよこか、あひるの子がすわっております。彼らは小さなくちばしでからをつつき、最後に、はい出てきます。めんどりも、母あひるも卵の上にすわって、あたためていたにすぎません。これらの卵の中に働いて、にわとりや、あひるにかえたのは神の全能の力であります。
水の中にいる魚も、地からはえ出るすべての植物も同様です。いったい彼らはどこから出てきたのでしょうか。そのいちばんはじめは水の中にただよう菌糸であって、そこから、神のみことばと力によって、こい、にじます、かわかます、その他あらゆる種類の魚が生じてきたのであり、水の中は魚でいっぱいになったのです。かし、ぶな、もみの木も地からはえ出て何フィートのふとさ、何ヤードもの高さの大木に成長します。しかもその発端は何でしょうか。水と土です。根は土から樹液と水分を吸収しては、全力で押し上げ、それによって幹は大きく、強く、高くなります。
この原因は、何でしょうか。それは、永遠の全能なる創造主が語られたみことばと、神の全能です。「水は、いのちをもったはうものと、天の大空を飛ぶ鳥を多くいだせ。地は、生き物を種類にしたがっていだせ。家畜と、はうものと、地の獣とを種類にしたがっていだせ」。すべてを生みだすのは神の全能とみことばです。
1544年の説教から