さて、天では戦いが起った。ミカエルとその御使たちとが、龍と戦ったのである。龍もその使たちも応戦した。 黙示録12・7
ここからわたしたちが学ぶべきことは、なんでしょうか。わたしたちの慰めの根拠は、なんでしょうか。すなわち、洗礼を受けてきたわたしたちがまことに祝福され、神の子ご自身が支配される天国に住んでいるという知識の根拠は何かということを見てみたいのです。この世では(わたしたちは見るところによらず、信仰により生きております)戦いがきょうも続いており、悪魔は(世のはじめにパラダイスにいたのと同じく)神の子たちの間におり、みことばと、聖餐と、洗礼と、キリストに属するすべてに反対しておりますが、それにもかかわらずわたしたちはこのみことばから教訓と慰めを見いだすのです。
悪魔は、いつも、神の国を占領し、キリストの国の王となろうとしています。悪魔は神のきよい聖なる宮に座し、支配をすることを願っています。
では、わたしたちは、悪魔に対してなにをすればよいでしょうか。それは特に神のことばを伝える人たちにとってそうですが、わたしたちがこの地上にあるかぎりは、平和を求めるべきでないと喜んで考えておることです。また、戦場にあるキリストの戦士として、いつも武装し、戦闘準備をし、ひとつの戦いが終わるとすぐ次の戦いが始まる覚悟でいるということです。
わたしたちはキリストによって召され、悪魔に対抗してキリストのもとで戦う軍隊にすでに編入されております。キリストは戦場の軍隊を指揮するまことの君主であり、戦いの君である神ご自身です。それは戦争の必要のない聖なる霊たちのいる天上においてではなく、この地上のキリストの教会においてです。(キリストは父の右のみ座にすわっておられますが)、主ご自身がその戦士たちとともに敵に向かって指揮しておられます。その敵はいかなる人間の力と武器によっても抵抗し、反抗し、おさえつけることのできない悪魔であり、キリストがその戦士に与えられたみことばのみによって征服されます。
1544年の説教から